衣服との向き合い方
原始時代 過酷な天候や自然界の危機から身を守るために生まれた衣服
いつしかそれは身分や性別、国籍などを象徴する役割をもち
現在に至っては個性を表す手段の一つとなった
流行、機能性、コストパフォーマンスの良さ、ブランド、品質の良さ、長く愛せるもの
何を重視して、どんな服を身に纏うのか
例を挙げるとキリが無いほどに選択肢が溢れる現代で
自分たちが生み出さなくてもモノに溢れている今
それでも尚生産していくものとして
枯れ木に花として、どんな衣類を提案したいのか考える
実家は50年の歴史をもつ播州織の工場
昔も今も変わらず当たり前の様に朝から晩までガッチャンガッチャンと
機織の機械の音を響かせている
その中で一本の糸が一枚の生地になるまでにどれだけの人が関わり
どれだけの工程や時間を経ているのか
自分たちで服作りをして初めて知ったことが沢山ある
すぐに言うことを聞かず停まる機械に常に手を入れる職人を見ていると
これはもはや機械というより半ば手仕事と言えるのではないか
安価な大量生産によって生まれた衣服
自分たちもその様な衣服も身に纏って生きてきた
汚れてくたびれてはどんどんサイクルすることに疑問を持ちながらもやめることはなかった
しかしそんな衣類にも沢山の人の手が関わっている
それならばせめてこんな想いを持ってものづくりがしたいと感じた
〝着る人を想像してその人の暮らしに寄り添う衣服〝
生地を織るところから服を作れる私たちだからこそ糸が持つ本質を引き出せるはず
エジプトが誇るギザコットンで織りなす滑らかで柔らかい肌触りの衣服はデリケートな肌を守り、摩擦などによる肌ストレスから解放してくれる
緯糸にリネンを織り成した生地は年々増して行く日本の夏の暑さや湿度環境の中で
風を通し心地よい時間をもたらす
エアジェット織機で短時間で大量に生地を織れる現代に
敢えてゆっくり時間と手間を惜しまず、糸に負担をかけずに織り上げる
シャトル織機や旧レピア織機の生地は
ふっくら柔らかく、経年変化によりさらに風合いが増し育つ生地となる
そして染色についても考える
せっかくの天然素材の良さを自分たちのできる範囲で活かしたい
今や色やデザインの手段として化学染料を使った先染めが当たり前
けれど先人たちがなぜ草木で生地を染めたのか、その由来を知ると面白い
楊梅や柿渋には防虫防臭効果があり、
藍や焙煎による濃い色合いには紫外線や汗による生地の劣化を防ぐ意味を持ったという
知れば知るほど昔は衣類が人の暮らしの豊かさに大きく関わっていたことを知る
〝いいものとは何か〝
それは人や環境、みる視点によっても様々な考えがあるだろう
その中で自分なりにいいものとは何なのか常に模索しながらものづくりをしていきたい
枯れ木に花の衣服は着る方の人生に寄り添い
もしかするとパートナーや家族へと受け継がれながらも長く愛用してもらえたなら本望である
そしていつか色あせたと感じた時には、草木や珈琲などで染め
また新鮮な気持ちで袖を通して欲しい
〝枯れ木に花〝
一度衰えたものがまたふたたび息を吹き返すこと
まさにそんな衣服との付き合い方をしていきたいと思い、今日もまた機を織る
衣服との向き合い方
原始時代 過酷な天候や自然界の危機から身を守るために生まれた衣服
いつしかそれは身分や性別、国籍などを象徴する役割をもち
現在に至っては個性を表す手段の一つとなった
流行、機能性、コストパフォーマンスの良さ、ブランド、品質の良さ、長く愛せるもの
何を重視して、どんな服を身に纏うのか
例を挙げるとキリが無いほどに選択肢が溢れる現代で
自分たちが生み出さなくてもモノに溢れている今
それでも尚生産していくものとして
枯れ木に花として、どんな衣類を提案したいのか考える
実家は50年の歴史をもつ播州織の工場
昔も今も変わらず当たり前の様に朝から晩までガッチャンガッチャンと
機織の機械の音を響かせている
その中で一本の糸が一枚の生地になるまでにどれだけの人が関わり
どれだけの工程や時間を経ているのか
自分たちで服作りをして初めて知ったことが沢山ある
すぐに言うことを聞かず停まる機械に常に手を入れる職人を見ていると
これはもはや機械というより半ば手仕事と言えるのではないか
安価な大量生産によって生まれた衣服
自分たちもその様な衣服も身に纏って生きてきた
汚れてくたびれてはどんどんサイクルすることに疑問を持ちながらもやめることはなかった
しかしそんな衣類にも沢山の人の手が関わっている
それならばせめてこんな想いを持ってものづくりがしたいと感じた
〝着る人を想像してその人の暮らしに寄り添う衣服〝
生地を織るところから服を作れる私たちだからこそ糸が持つ本質を引き出せるはず
エジプトが誇るギザコットンで織りなす滑らかで柔らかい肌触りの衣服はデリケートな肌を守り、摩擦などによる肌ストレスから解放してくれる
緯糸にリネンを織り成した生地は年々増して行く日本の夏の暑さや湿度環境の中で
風を通し心地よい時間をもたらす
エアジェット織機で短時間で大量に生地を織れる現代に
敢えてゆっくり時間と手間を惜しまず、糸に負担をかけずに織り上げる
シャトル織機や旧レピア織機の生地は
ふっくら柔らかく、経年変化によりさらに風合いが増し育つ生地となる
そして染色についても考える
せっかくの天然素材の良さを自分たちのできる範囲で活かしたい
今や色やデザインの手段として化学染料を使った先染めが当たり前
けれど先人たちがなぜ草木で生地を染めたのか、その由来を知ると面白い
楊梅や柿渋には防虫防臭効果があり、
藍や焙煎による濃い色合いには紫外線や汗による生地の劣化を防ぐ意味を持ったという
知れば知るほど昔は衣類が人の暮らしの豊かさに大きく関わっていたことを知る
〝いいものとは何か〝
それは人や環境、みる視点によっても様々な考えがあるだろう
その中で自分なりにいいものとは何なのか常に模索しながらものづくりをしていきたい
枯れ木に花の衣服は着る方の人生に寄り添い
もしかするとパートナーや家族へと受け継がれながらも長く愛用してもらえたなら本望である
そしていつか色あせたと感じた時には、草木や珈琲などで染め
また新鮮な気持ちで袖を通して欲しい
〝枯れ木に花〝
一度衰えたものがまたふたたび息を吹き返すこと
まさにそんな衣服との付き合い方をしていきたいと思い、今日もまた機を織る
¥99,999,999